【大手自動車メーカー 】有線式のアンドンから、無線式アンドン「ソネット君」に変更。

「ソネット君」を導入された目的について教えてください。

当初は作業員が、ラインでの仕事の遅れや作業上の異常などを、管理者に伝えヘルプを要求するための手段として導入しました。(リリーフ対応
今は、このリリーフ対応の他に、作業員が部品を供給してほしいとか、作業完了したので取りに来て欲しいなどの合図をする道具…つまり「無線式アンドン」として、「ソネット君」を利用しています。

「ソネット君」を利用する前は、どのような運営をしていたのでしょうか?

工場でよく利用されている「有線式のアンドン」を検討しました。

有線式のアンドンと比較検討した際に、「ソネット君」の方がよいと思われた点を教えてください。

2つあります。
1つ目はコストで、有線式アンドンと比較して37.5%もの設備投資を削減できました。
さらに、もう一つがキメ手だったのですが、無線対応という点でした。
工場では、生産変動によりレイアウトを変更する時があります。有線式アンドンですと、そのレイアウト変更が容易ではありません。
変更時には、配線工事費用だけでも百万単位の作業費用がかかってしまいます。

無線によるデメリットはなかったのですか?

懸念事項はありました。
工場では、様々な無線が飛び交っていますので、干渉による通信トラブルの問題です。
しかし、パシフィック湘南さんが、導入前に実際に現場にきて「周波数テスト」を行なってくれたので、安心して導入することが出来ました。
なので、「ソネット君」(無線式アンドン)によるデメリットという点は全くありません。

「ソネット君」(無線式アンドン)の導入効果を具体的に教えていただけますでしょうか?

ヘルプをしやすくなった事で、作業員がラインの遅れを心配して慌てずに済み、作業に集中しやすくなった点です。これは品質の安定に非常に重要なポイントになります。
トヨタ生産方式では、「自働化」「ジャストインタイム」が生産性を向上させる2本柱となっています。
そのために「かんばん方式」などの具体的な道具を開発してきましたが、「ソネット君」(無線式アンドン)もその一つです。
トヨタ生産方式では「目で見る管理」を重視しており、「ソネット君」(無線式アンドン)はまさに「見える化」の役目を果たしています。

作業員、管理者、会社、みんなにとってメリットがあるということなのですね。

その通りです。
作業員は安心して仕事に集中できますし、管理者は生産性向上を図ることができ、自らの役目を全うすることができます。
結果、会社にとっては売上増大に貢献できることになりますね。

作業員の方が安心して働ける環境に着目されているのですね。

はい。例えば「反転ライン」というのがあるのですが、ムリな姿勢をとらなくても良いようにシャーシを逆さまにして作業できるようにラインを設計しています。
結局は、仕事のやりやすい環境を作ることが、生産性向上に繋がるのです。